前回、「赤鶏さつま骨付きもも肉と黒オリーブのトマト煮、カチャトーラ風」についてお話しさせていただいたので、今回は当メニューのもう一つの煮込み料理「国産牛テールのカカオ煮、ヴァチナーラ風(Coda
di bue alla Vaccinara)」について少し。
こちらの料理もラツィオ州の郷土料理でして、イタリアの首都ローマで生まれた一皿です。
まず「ヴァチナーラ」とは「皮鞣し人」という意味。そして鞣す(なめす)とはいわゆる動物の皮膚である「皮」を商品として使える「革」に生まれ変わらせることです。
その昔、ローマのテスタッチョ地区の屠殺場近くでは、牛の屠殺・解体後、その時に残る皮を仕入れ、それを鞣して売りながら暮らしている人たちがいました。この時の皮には牛の尻尾もついていたそうで、このことから彼らにちなみこの牛テールの煮込みを「ヴァチナーラ=皮鞣し人」風と呼ばれるようになったそうです。
また、ローマ料理を語る上で欠かせないのが「5/4(4分の5=クイント・クアルト)」という言葉です。牛や豚を解体した際、4等分したうちの5番目という意味で、もも肉やロース肉など生肉ではない内臓類のことを指します。日本の放る物(捨てる物)→ほうるもん→ホルモン、に似た表現でしょうか。
イタリアではテールやホホ肉、タンなども内臓類として扱われているので、この牛テールの煮込みもローマではクイント・クアルト、つまりは内臓料理に位置するのです。
色々とこの料理について書いてきましたが、最後に特徴や味わいについて。
セロリやレーズン、松の実と共に牛テールをトマトと白ワインで煮込み、シナモンやクローブで風味付けるのが本来のこの料理。当店ではそこにカカオパウダーも加え、より風味豊かに。そしてメイン料理としてより厚みを持たせるため、白ワインと合わせて赤ワインも加えて煮込んでいます。さらに仕上げにバターとチョコレートを加えてより深みのある味わいに仕上げています。
この郷土料理もローマという土地の文化や風景、色が見えてくる面白い一皿。
当店で召し上がっていただくのはもちろん、コロナが終息しローマを訪れることがありましたら、カルボナーラやアマトリチャーナだけでなく、どうかこの牛テールの煮込みもチャレンジしてみてください。
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